トピックス

◆改革はラストステージへ

第44回総選挙における、自民党の大勝利の余韻も冷めやらぬ中、「改革を止めるな」との国民の声をバックに、さる10月31日、第三次小泉改造内閣が発足し、改革はついにラストステージを迎えました。

来年九月の総裁の任期を考えれば、今回が最後の人事にあたり、小泉総理は「サプライズ」ではなく、堅実でかつ重厚な布陣をもって、国民の声に応えました。総理は強い意志を持って、改革のバトンを確実に次の世代に渡そうと決意されました。

◆法務委員長就任にあたって

そんな中、私は今回、法務委員長の大役を頂きました。「法務」委員会と言うと、全ての法律を所管するように聞こえるかもしれませんが、そうではありません。皆様も六法全書をご存知と思います。六法とは、憲法、民法、商法、民事訴訟法、刑法、刑事訴訟法の六つの法律のことで、いずれも日本の基本となる法律です。法律の中の法律とも言われます。法務委員会はその六法のうち、憲法を除く他の五つの法律についての審議をします。国の基本、いわば背骨となるような法律ですから、あまり頻繁に変わるようでは困ります。しかし、近年、社会情勢が大きく、そして急激に変わる中、個別の法律を変えるだけでは事が足りず、基本の法律にまで立ち返って見直さなければならない事柄が増えています。そのような時、これら5つの基本法を審議するのが法務委員会の仕事です。また、皆さんの身近なところでは、土地の登記、出入国管理、治安の維持、刑務所の管理、人権の擁護、なども法務委員会の所管となります。

自由経済における、自由競争の基本は、公平なルールを決めることです。土俵の形が歪んでいたのでは、公平・公平な競争などできないからです。法務委員会の委員長として、激動する社会の変化にマッチしたルールを作り、また、国民の皆様のご意見を大切にこの国の活力を維持していきたいと考えています。

◆道路調査会長就任にあたって

無駄を省くこと。そしてただ無駄を省くだけではなくて、その無駄を省いたお金や人員を有効に活用して、この国を明るくすること。それが私の目標です。その意味で、この数年取り組んできた道路をめぐる様々な改革は、成果を挙げつつあります。「道路公団」は道路を作り続けるためには、極めて有効な組織でしたが、反面、無駄な道路や豪華すぎる道路を日本中で量産してきました。そこで、公団を民営化することで、無駄な道路を作れば自分自身が損をする仕組みを取り入れることで、無駄な道路の建設を根本から抑制することにしました。また、地方の自己負担を取り入れることで、不必要に豪華な道路ではなく、本当に必要な規格の道路をおのおのが自分自身の問題として考え、造っていく仕組みを取り入れました。

今回、私は自民党の道路調査会長を拝命いたしました。皆様も新聞報道等でご存知の様に、これまでの自民党の道路調査会長は、いわゆる「道路族」のドンとして道路行政に大きな影響力を持ってきました。しかし、今回私が調査会長に任命されたのは、まさにそういった過去のしがらみを断ち切り、自民党が更なる改革への第一歩を踏み出したという意味だと思います。私が道路調査会長になったということの意味を肝に銘じ、引き続き、無駄な道路は作らず、無駄な人やお金は使わず、その分で日本を明るくする改革に取り組んでまいります。

組閣報道のために、官邸の前に立て並ぶ報道各社のテント村から特別出演。

◆特別会計・特定財源とは何か

最近、マスコミをにぎわす「特別会計」また「特定財源」とは何でしょうか。特会、特別会計とは、財布を複数持つと言うことです。家庭に例えれば、お母さんが家でたった一つだけの財布を握っているのが特別会計のない家です。これはこれで、シンプルで良いのですが、お父さんは困ります。自分の財布が無いので、毎日、昼食代だ、飲み代だと必要経費をお母さんに貰わなくてはなりません。そこで、月に一度、額を決めてお父さんに渡し、お父さんは自分の財布を持つ。それが特別会計です。家の財布が一つなら、いま家にお金がいくらあるのか一目で分かり、透明性は高いのですが、家計が苦しい月に、家のローンを払うべきお金や、学費を流用したりして、計画的でなくなる可能性もあります。そこで、お父さんのお小遣い用、家のローン用、学費用といくつかの財布に分けて、計画的に使おうと言うのが、特別会計の本質です。つまり、複雑になりがちな国の会計を分かりやすくし、計画的にしようというのが、特別会計の本来の目的です。

さらに、お母さんがパートに出るとします。その分の収入は、お母さんの財布に入れ、お母さんが特別の時にだけ使います。それが特定財源です。特別の収入を、特別の財布に入れ、特別の用途に使う。国で言えば、普通の税金のように、みんなが払い、何にでも使える税ではなく、最初から目的を決めて国民から税をお預かりし、それをその目的のためだけに使うのが特定財源です。

しかし特会の数が多すぎると、かえって国民から分かりにくくなります。また特定財源には、一定の収入が確実に期待できるために、無駄な組織、事業、人員を抱えがちになるといったマイナス面があります。そこで、特会の数を減らし、スリム化して国民から分かりやすくしよう、またできるだけ特定財源を減らし、何にでも使えるようにしようと、見直し作業を始めたのです。

◆道路特定財源について

今回の特会の見直しの焦点となっている道路特定財源については、以前より様々な議論があります。先ほど言ったように、道路のために使うと決められた特別な税が「道路特定財源」です。道路を使うのは、主に自動車ユーザーですから、ユーザーに道路を整備するための税金を、特別に負担してもらっています。具体的には燃料にかかるもの(ガソリン税、軽油税、LPGにかかる石油ガス税など)、自動車の取得にかかるもの(自動車取得税など)、保有にかかるもの(自動車重量税など)の3種類、計6つの税が道路特定財源と呼ばれています。このうちいくつかの税については、平成15年度から5年間の約束で、「道路の整備に使う」事を前提に、本則の約2倍の負担を頂いています。これが「暫定税率」と呼ばれるものです。平成17年度においては、約3.7兆円のお金がこの「道路特定財源」として道路整備事業に使われています。近年は道路の新設や維持・管理に使われる他、渋滞解消のための連続立体交差事業(鉄道を高架または地下化することで踏切における渋滞を防ぐ)や電線の地中化、本四架橋の債務処理などにも使われています。

この特定財源を一般財源化しようというのは、つまり、これらの税を道路のためだけに使うのではなく、他の税金と同様、何に使っても良い税金とすることです。しかし、その場合には「道路のために使う」と言う前提が崩れるのだから、いま本則より高くなっている暫定税率を引き下げるべきだという意見もあります。また、都市においては、東京の三環状道路のように整備が必要な道路もたくさん残っているのではないか、だからそういった効果の高いインフラ整備に集中したらどうかという意見。地球環境を考え、二酸化炭素をたくさん排出している自動車の税で環境問題に対応すべきだと言う意見。などなど、議論はつきません。具体的な見直しの作業はこれからですが、いずれにせよ、税をご負担頂いている自動車ユーザーの皆様、そして多くの国民の皆様に納得いただける回答をもとめ、道路調査会長としてこの問題に対処してまいります。

<11月10日付・産経新聞>

自民党は九日の政調正副会長会議で、調査会長・特別委員長の人事を決めた。「族議員」の影響力を薄めるため、任期を二年とした中川秀直政調会長の方針に従い、古賀誠氏の後任の道路調査会長に石原伸晃元国交相をあてたほか、郵政民営化法案採決で造反した議員を会長ポストから外すなど、大なたを振るった。

焦点だった道路調査会長に決まった石原氏は、小泉内閣で行革担当相と国交相を歴任した「元祖・小泉チルドレン」。道路特定財源の一般財源化を検討する党特別会計見直しプロジェクトチーム座長でもあり、「道路族議員」と対峙(たいじ)してきた。

小泉純一郎首相は九日夜、自民党の中川政調会長と会食した際、石原氏の起用を「面白い。いい人事だ」とご満悦だったという。

自民党の調査会・特別委員会は、関係閣僚を経験した大物がトップになることが多く、専門知識を持つ議員を育てると同時に、官僚や業界の利益を代弁する「族議員」の活動拠点となりがち。その典型が道路調査会長で、金丸信元副総裁、村岡兼造元官房長官、綿貫民輔元衆院議長ら「道路族」有力者が長くポストにとどまり、道路行政に影響力を及ぼしてきた。

四年以上会長にとどまった古賀氏も同様で、ほかにも外交調査会長を11年務めた中山太郎元外相や在任2年の津島雄二税調会長も交代した。

ただ、退任した各調査会長は顧問として調査会に残るケースが多く、どこまで族議員の弊害を排除できるかは、新会長の力量にかかっている。

一方、今回の人事では通常国会の郵政法案採決で造反した議員の多くも会長ポストから外れた。採決で棄権した古賀氏は、道路調査会長だけでなく人権問題等調査会長も外れた。中曽根弘文元文相や高村正彦元外相らも要職から外れ、自民党幹部は「郵政法案の処分者はご遠慮願うことにした」と話している。

<11月10日付・毎日新聞>

自民党は9日午後の政調正副会長会議で、道路調査会長に道路公団改革に携わった石原伸晃前国土交通相を起用する人事を正式に決めた。小泉純一郎首相が進める道路特定財源の一般財源化に首相と一体となって取り組む布石と言え、特定財源を力の源泉にしてきた「道路族」議員は、さらなる挑戦状を突きつけられた格好。全体で36ある調査会のうち3分の2にあたる24の会長を同日一新するなど、執行部の人事攻勢が目立つ。

中川秀直政調会長は、一連の人事を諮る会議の途中、記者団の前に姿を現し「族議員(が就任する)という形にならないよう配慮しながら人選している」と述べ、刷新人事をアピールした。11年間外交調査会長を務めた中山太郎氏に代えて町村信孝前外相を起用するなどしたが、石原氏の登用は、その象徴として中川氏が強く推したものだった。

道路調査会は、党内最大派閥だった旧田中―旧橋本派(現・津島派)の有力者か、同派に近い党内実力者が代々会長に就き、約3兆5000億円(05年度)に上る巨額な道路特定財源の配分に「にらみ」を利かせてきた。その慣例からすれば、道路公団民営化をめぐり古賀誠前会長(元党幹事長)らと対立関係にあった石原氏(無派閥)が就任するのは異例だ。

党執行部は新体制発足後、調査会の統廃合や会長任期を2期2年に限る改革を次々に打ち出し、族議員の活動封じを進めてきた。石原氏の人事もその一環と言え、道路族議員は「小泉さんの差し金もあるんだろう。(道路行政への)旧橋本派の影響力を止めるという意味で大きな布石になりかねない」(津島派中堅)と警戒する。

石原氏は9日「仕事を徹底的にやらなければならない」と記者に語り意欲をみせ、首相も同日夜、中川氏と会食した際、石原氏起用について「面白い。いいね」と語り、満足げだった。

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