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道路四公団民営化法が成立! 改革はいよいよラストステージへ

平成16年6月2日。道路関係四公団民営化法が成立しました。
平成13年4月、小泉内閣の行革大臣を拝命した私にとって、最初の、そして最大の課題は特殊法人改革でした。「特殊法人は、廃止か民営化」との原則の下、改革に後ろ向きな各省を説得し、特殊法人整理合理化計画をまとめたのは、その年の12月。なかでも最も注目を集めた道路四公団については、税金の投入を止め、民営化するとの方針を明確に打ち出しました。その後、民営化推進委員会を設置し、最終意見を取りまとめたのは翌14年末。更に行革大臣から、国土交通大臣へと立場が変わり、道路公団民営化のための法案をまとめて国会に提出。今回その法律が成立したことで、三年にわたる道路公団民営化という改革が大きな区切りを迎えたのです。

この間、私の立場は全く変わりません。それは「無駄な道路は作らない」こと、そして「徹底的にコストを削減すること」、最後に最も重要なことが、「利用者に対するサービスを向上すること」の三点です。

●無駄な道路は作らない

そもそも無駄な道路とは何でしょう。一言でいえば、建設や維持にかかるコストや手間に比べ、効果の低い道路のことです。逆にいえば、コストがゼロなら、どんな道路だって建設すべきです。これまでは全国プール制と償還主義のもと、建設や維持のコストが見えなかった。まるでタダで道路ができるかのように、私達みんなが錯覚していた。その結果が40兆円にも及ぶ膨大な借金です。このままの仕組みで、本当に40兆円もの借金を確実に返せるのか。そんな疑問が今回の改革の出発点でした。

都市部の道路に比べれば、地方の道路は採算性では見劣りがします。しかし、地域には地域独自のニーズがあります。それを全て都市の基準ではかることには無理があります。これまでは、走路の必要性を計るための客観的なモノサシがありませんでした。だから必要な道路か、無駄な道路か、地方と都市の論争にはなかなか決着がつかず、そこに「我田引道」とまでいわれた、不透明な決着を許す余地も生まれたのです。そこで今回の改革にあたっては、費用対効果、採算性に加え、道路ができることで近くの大病院へ着く時間がどのくらい短縮されるかなどの外部効果を盛り込んだ道路の評価基準を作り、全ての道路を徹底的に再評価しました。

再評価の結果、採算性は低いが必要性の高い道路は、有料道路から、国と地方自治体の負担によって建設する新直轄道路に変更。さらに、事業を中断して抜本的に計画を見直す「抜本見直し区間」を設定しました。

●コスト削減とサービス向上

また、計画の根本にまでさかのぼって全ての高速道路を見直し、徹底的にコストを切り詰めることなどにより、有料道路を建設するための費用を当初の20兆円から約半分の10.5超円にまで削減しました。もちろん今後も努力を続け、更にコストを削減します。

利用者にとって最もうれしいのは料金の値下げ。そこで、高速道路については、これまでの方針を前倒しして、公団を民営化する平成17年までに平均一割引き下げることとしました。更に、不透明との批判の強かった別納割引き等の廃止によりもう一段の引き下げを目指します。また、首都高速のETCによる夜間割引、高速道の通勤時間帯の割引、夜間や長距離割引など様々な新しいサービスも打ち出しました。

●民営化法によって決まること

民営化法案においては、借金の返済を45年と明確に規定。これまでのように、借金が返せなくなりそうだからといって、ダラダラと期限を延長することはできません。45年後には確実に借金を返し、全ての高速道路を無料にします。また道路公団は三分割。首都高・阪高・本四を加えた六つの道路会社は、互いに競争し、地域に密着した様々なサービスを導入するでしょう。

さらに新規の建設については、分割された会社が自己責任の範囲で行います。これまでのように、東名の収入で地方の道路を作ることはできません。また新会社が国の顔色をうかがうことなく、自由に事業を行えるよう、政府は新会社の株を最小限しか持ちませんし、役員も会社が決定します。新会社がどんな事業をするかについて、国の許可は要りません。更に長期的な事業計画についても、国の一方的な命令ではなく、国と新会社が結ぶ協定によって決定します。その上で新会社に対しては信賞必罰を徹底。コストが増えればそれは新会社に負担させますし、コストが減れば新会社の儲けになるような新しい仕組みを導入しました。

●民営化は手段にすぎない

この三年間、何度も申し上げてきたことですが、民営化はあくまで手段であって、目的ではありません。民営化は国民に喜んでいただける道路サービスを、できるだけ安く提供するために行う改革です。今回の民営化について、新会社が道路から利益を上げられず、道路も保有しないのでは会社の経営が成り立たないとの議論が聞かれます。しかし、新会社が高速道路を独占的に保有し、料金に利益を上乗せし、それを永久にとりつづけることは、新会社の利益にはなるでしょうが、国民の利益にはなりません。いくらピカピカの新会社ができても、それが国民の利益につながらないのでは本末転倒です。

そしてもう一つ、新会社が道路を買い取って私有するには、数兆円規模で税金を投入し、借金を圧縮する必要があります。しかし、今回の改革によって新たに税金を投入することはできません。国鉄改革は我が国が世界に誇る民営化の成功例ですが、民営化の際には、国鉄時代の借金を処理するため、総額34兆円にも及ぶ税金が投入されました。今回は、事態がそこまで悪化する前に、大ナタをふるうことで、新たな国民負担を投入することなく、40兆円にものぼる借金を確実に返済する仕組みを整えました。

●国民の監視が改革の原動力

膨大な借金を一日も早く返し、必要な道路を最低限のコストで作り、そして国民が最上のサービスを受けることが民営化の目的です。そのための手段は今回の民営化法案によって整います。皆さんの協力と応援で改革はここまで進みました。小泉内閣ができる前、道路公団が民営化されるなどと、いったい誰が想像したでしょうか。皆さんの監視の目が無くなれば改革は止まります。引き続いての応援をよろしくお願いします。

ETCを利用すれば様々な割引制度の適用が受けられます

〇前払割引
あらかじめユーザー登録の上、所定の前払金をお支払い頂くと、前払割引が受けられます。

申し込み金額 利用可能金額 お得な金額 割引率
50,000円 58,000円 8,000円 13.8%
10,000円 10,500円 500円 4.8%

〇首都高速の夜間割引(H16・4/27〜11/1まで適用)
(料金は前払い割引を併用した場合のものです)

〇首都高速の短区間割引
これまでの短区間割引に、新たに7区間が加わります。

ETCの利用により割り引かれる区間
3号渋谷線 用賀(東名高速接続部)⇔池尻 普通車
500円
大型車
1,000円
湾岸線 高谷(東関東道接続部)⇔浦安
川口線 川口(東北道・東京外環接続部)⇔新郷
6号三郷線 三郷(常磐道・東京外環接続部)⇔八潮南
狩場線 狩場(横浜横須賀道路接続部)⇔阪東橋
三ツ沢線
横羽線
三ツ沢(第三京浜・横浜新道接続部)⇔みなとみらい 普通車
300円
大型車
600円
三ツ沢線
横羽線
三ツ沢(第三京浜・横浜新道接続部)⇔東神奈川

ETC特定料金区間(7区間追加)位置図
(画像をクリックすると拡大表示します)

〇東京湾アクアラインの割引(H14・7/19〜H17・3/31まで適用)
前払割引を併用すると、普通車料金で約33%の割引が受けられます。

  軽自動車等 普通車 中型車 大型車 特大車
現行料金 2,400円 3,000円 3,600円 4,950円 8,250円
ETC利用車
(前払割引併用)
1,600円 2,000円 2,400円 3,300円 5,500円

〇本州四国連絡橋の割引
平成15年7月1日から旧特別料金の約一割引きの新特別料金が適用されています。更にETCで前払割引を併用すると、普通車料金で旧特別料金の約27%の割引が受けられます。

普通車料金の例 神戸淡路鳴門
自動車道
(神戸西〜鳴門)
瀬戸中央
自動車道
(早島〜坂出)
西瀬戸
自動車道
(西瀬戸尾道〜今治)
新特別料金 6,050円 4,600円 5,250円
新特別料金 5,450円 4,100円 4,700円
ETC利用車
(前払割引併用)
4,439円 3,339円 3,825円

〇夜間長距離割引(H16・4/27〜10/26まで適用)

・ 高速道路を、深夜0時から早朝4時までの間に200km以上連続して利用した場合、前払割引を併用すると、以下のような割引が受けられます。(途中で高速を降りれば連続とはみなされません)

・ 0時から4時の間に高速道を利用する車は、1)その時間帯に高速に入る、2)その時間帯に高速から出る、3)その時間帯をまたいで高速を利用する、のいずれかの車の事です。

連続利用距離 200km連続 300km連続 500km連続 800km連続 1000km連続
ETC利用車
(前払割引併用)
約14%
の割引
約24%
の割引
約34%
の割引
約40%
の割引
約42%
の割引

ETCを活用し、インターチェンジを倍増します

高速道路のサービスエリア(SA)や、パーキングエリア(PA)を活用し、少ないコストで建設できるETC車専用インターを設置し、約700ヶ所しかないインターチェンジ(IC)を倍増します。

ICの間隔は、アメリカが5.1キロ、イギリスでは4.5キロです。これに対し、日本は10.4キロに一ヶ所しかありません。全国で高速道路が通っている約900の市町村のうち、約40%の市町村にはICがないのです。地元の活性化のために、これまでもIC設置の要望は多かったのですが、費用の点がネックとなり、なかなか新ICの設置は進みませんでした。

これまでのようなICを建設するには、用地費を含め、一ヶ所あたり約40億円もかかります。そこでETCを使ったアイデアです。SAやPAには一般道が近接するものがあります。これを活用してETC専用ゲートを作ることで、きわめて安くインターチェンジを作るのです。これなら費用は新しくインターチェンジを作るのに比べ、10分の1以下で済みます。

4月6日から、全国の自治体に、スマートインターチェンジの社会実験の要望を募集したところ、すでに25カ所以上からETC専用のインターチェンジを設置したいとの希望が寄せられています。今後、具体的に実験内容を固め、秋頃までには実際にスマートインターの社会実験を実施したいと考えています。新しい技術による、より便利な高速道路へ、また新たな一歩が刻まれます。

首都高速での夜間割引き実験の結果

3月31日まで、社会実験として行われてきた首都高速の「夜間半額割引き」。4月27日からは、更に形を変えての実験が続きますが、今回その効果についての報告がまとまりました。割引時間帯のETC車が一日約5,900台も増加(約20%増)するなど、大きな効果が出ています。

やはりETCによる弾力的な料金設定は今後の高速を考える上で非常に重要なのです。今後更にETCの普及を促進し、様々な料金体系やサービスの向上に努めたいと思っています。

割引時間帯のETC車が約5,900台/日増加(約20%増)

割引時間帯におけるETC車の車種別交通量は、普通車で約4,600台増加(約18%増)、 大型車で約1,300台増加(約37%増)

交通行動の変化(アンケート調査結果)
⇒ 一般道路から首都高速道路に約3,800台/日転換

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