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羽田から世界へ 羽田空港再拡張へ第一歩

羽田から世界へと飛び立つ、その翼への第一歩が大きく刻まれました。羽田空港に四本目の滑走路を建設し、現在すでに満杯の応対にある羽田の容量を1.4倍に拡大。あわせて年間3万回以上の国際定期便の就航を目指す、羽田空港の再拡張案が、このたび関係する都県市により合意されたのです。

本年2月9日、「第四回・羽田空港再拡張事業に関する協議会」の場で、国交省は羽田空港の再拡張案と、それに伴う新飛行ルートの案を、首都圏の8都県市(埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、さいたま市、千葉市、横浜市、川崎市)に提示しました。また、平成16年2月12日には、神奈川県知事、横浜市長、川崎市長と私による「神奈川県口構想に関する協議会」を設置し、神奈川県等から提案のあった「神奈川口構想」について、具体的な検討を進めてきました。

羽田の再拡張に伴う飛行ルートについては、千葉県を中心に騒音問題に関する対応が不十分だとの強い反論がありました。特にこれまで飛行ルートのなかった千葉県浦安市の上空に新たに飛行ルートを設けることについては、観光立県を掲げる千葉県として、東京ディズニーリゾートや住宅密集地の上空を通る新ルートは受け入れられないとの、強いご意見でした。再拡張事業がいくら国家的な重要プロジェクトだといっても、地元の皆さんのご理解とご協力なしには事業は進みません。そこで、私としては何とか浦安の上空を通らないルート設定ができないか、また他の地域においても更に騒音の影響を低くできないか、を事務方に検討させてきました。

航空局を中心に様々な検討を重ねた結果、

  • (1)滑走路の位置を東向きに7.5度ずらし、併せて最新の官制技術によりルートを更に東に2度ずらすことにより、浦安の上空を飛ばないルートとする。
  • (2)千葉市上空の通過高度を、3000フィートから4000〜5000に引き上げる。
  • (3)浦安市と、東京都江戸川区上空のルートの運用比率を3%に引き下げる。
  • (4)都心ルートは設置しない。

などを柱とする、新たな案を決定しました。この案を、千葉県をはじめとする関係者に提示したところ、非常に高い評価を頂き、合意いただいたのです。

実は、この修正案の作成は、決して簡単ではありませんでした。浦安の上空を回避するには、すでにある様々な建築物や、船の航路がことごとく邪魔をするからです。私も最初は、こんな案は不可能だとの説明を何度も受けました。もともと四本目の滑走路の建設案は、多くの困難な条件をクリアするため、様々な制約の下に作られたものでしたから、「あちらを立てれば、こちらが立たず」。少しでも設計を変更すると、そのたびに新たな問題が発生するのです。しかし、「どうしてできないか」、ではなく、「どうやったらできるか」、を考えるのが小泉内閣です。
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障害となる建築物の一部を削り、船の航路の変更についても関係者と調整を重ね、更に最新の飛行機の誘導技術を組み合わせることで、今回の案ができあがったのです。やれば、できるのです。

今回の羽田の再拡張が実現すれば、年間700万人もの人が、羽田から世界へと飛び立ちます。成田が国際線の基幹空港、そして羽田が国内線の基幹空港というこれまでの役割分担を維持しつつ、民営化した成田空港と再拡張される羽田空港という二つの空港を、最大限活用していくことが、今後の日本のためにはどうしても必要です。2008年には、北京オリンピックも開かれます。わが国から、また世界中の国々から、多くの観光客が中国を訪れることでしょう。そのような大きなビジネスチャンスの時にこそ、成田と羽田の両空港がアジアの拠点空港として、大きな役目を果たさなければならないのです。

飛行ルートについて

■木更津市・君津市上空ルート
北風好天時(北風で好天の日は1年間のうちおよそ30%程度の見込み、以下同じ)に使用、およそ40回/時のうち、12回は木更津・君津上空を、28回は富津の海上を通過。及び北風悪天時(35%)に使用、およそ40回/時。
高度を引上げ、騒音を低減する。
(3000ft→4000ft〜4200ft)
北風好天時で到着機の少ない時間帯の、北からの到着機については、富津海上ルートを使用する。
将来にわたって、更なる改善策を検討する。
■ハミングバード(大田区・川崎市)
朝7〜8時台の5回以下に限り、北風時(65%)に使用。
需要動向も考慮し運用を継続しつつ、将来の機材の低騒音化など、更なる改善策を検討する。
■都心ルート(品川区、港区等)
設定しないこととする。

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■千葉市・市原市上空ルート
南風好天時(32%)に使用、およそ40回/時。
高度を引上げ、騒音を低減する。
(3000ft→4000ft〜5000ft)
将来にわたって、更なる改善策を検討する。
■浦安市上空ルート
南風悪天時(3%)に使用、およそ12回/時。
滑走路の位置変更等により、浦安市の上空を通過しないルートに変更する。
■江戸川区上空ルート
南風悪天時(3%)に使用、およそ28回/時。
高度を引上げ、騒音を低らす。
(2000ft→2600ft)
運用比率を引き下げ、通過機の数を減らす。
(8%→3%)
離陸の少ない夜間時間帯に、B滑走路、D滑走路の運用比率を変更する工夫を行う。
■神奈川ルート
南風時(35%)に使用、およそ3回/時。
南風悪天時には、高度を引上げ騒音を低らす。(5000ft→ 7000ft)
■神奈川・都心北上ルート
到着回数の少ない時間帯に限り、南風悪天時(3%)に使用。
運用比率を引き下げ通過機の数を減らす。
(8%→3%)
高度を引上げ騒音を低らす。
(4000ft→5000ft)
将来にわたって、更なる改善策を検討する。

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