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世代交代
一皮むけば世襲
AERA '00.5.29
地盤継がぬ2世議員も
一昨年の「金融国会」で、政策新人類として活躍した自民党の石原伸晃代議士も、二世議員の一人だ。ただ、石原氏の場合、父親の慎太郎・現東京都知事の地盤を引き継いだのではなく、別の選挙区で一から支援組織をつくった。
もちろん、父親の支援や知名度が有利に働いたことは否定できない。しかし、初当選までの道のりは平坦ではなかった、中選挙区時代で、同じ選挙区にすでに二人の自民党現職がいた。都議や区議、業界団体の役員は、ほとんどどちらかの陣営についており、支援をお願いすることすら難しかった。一度は借りることができた集会場が、現職陣営の横やりで借りられなくなったことも。ようやく、支援を約束してくれた区議が、数日後に反故を通告してきたこともあった。夜、政策を作って、昼間、住民を一軒一軒回る生活を三カ月続けた。それで反応が悪かったら立候補はやめようと決めていた。
いま、そうした苦労を振り返りながら、石原氏は言う。
「苦しかったけれど、一から組織を作っていって、かえって良かった。おかげで、僕の支援者には、お前の親父はそんなことはしなかったとか、親父のようにこうしろとか言う人はいない。だから、比較的自由に政治活動ができる
「悪い世襲」なくす策
石原氏と同じく、政策新人類と呼ばれた塩崎恭久氏も、二世議員だ。衆院選出馬のため、今月、参院議員を辞職。地元回りを続けている。その塩崎氏も、こう言う。
「小選挙区になって、ますます地元が世襲を望む傾向は強くなった。全くの新人が政治家になるための壁が高くなっている。二世だろうと、どこの馬の骨かわからない人間だろうと、資質があれば立候補できる党内民主主義が必要だ」
塩崎氏は、最近まで別の現職と自民党の公認を争った経験もあって、「悪い世襲」をなくすため、地元党員による予備選挙を提唱している。
山口教授の考えはこうだ。
「『悪い世襲』をなくすには、国会議員と利権をどう切り離すかということと、世襲の問題を併せて考える必要がある」
編集部 森川愛彦
