メディアに掲載された石原伸晃関連記事を以下よりご覧頂けます。

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政治不信払しょくにも
- 日本型経済、政治モデルを作らない限り
今回の危機は簡単には乗り切れない - 毎日フォーラム 日本の選択 2009年4月号
- 発行人・磯田正明 発行所・毎日新聞社
早い総選挙を

ミッドランド毎日フォーラムの第21回例会が3月16日、名古屋市のキャッスルプラザで開かれた。自民党の石原伸晃幹事長代理が講演、政治不信を払しょくするには早期の衆院解散・総選挙が必要と訴えた。
景気の落ち込みは予想以上です。こうした状況に対応するのが政治の責任です。課税対象年収以下で生活している人は2800万人もいます。減税の恩恵にあずからない人も対象とする定額給付金はやむをえない選択であるというのが私の立場です。
政治にはスピードが求められますが、ねじれ国会でなかなかものごとが決まりません。加えて民主党の小沢一郎代表の政治資金管理問題で政治不信が広がっています。政治不信を払しょくするためには、総選挙が必要だと思います。
いま世界を襲っている経済危機は、米国のサブプライムローンに端を発したバブルの崩壊です。90年代初頭の米国の株価平均は2000ドル台でしたが一昨年のピーク時には1万4000ドルにまで膨張しました。消費のために借金をする戦後の米国型ビジネスモデルがサブプライム問題の根幹にあるのではないのでしょうか。こうした消費社会の行き過ぎを誰もがおかしいと感じながら、世界経済は実体経済から遊離し金融を中心に膨らんできました。日本は外需に依存し、リーマン・ブラザーズの破綻によってそれが一挙に崩壊しました。
今回は単なる景気後退ではなく、ひとつの時代の転換点だと私はとらえています。急激な景気上昇と後退を繰り返すような経済社会では、国民は幸せにはなれないということに気づかれた方も多いのではないのでしょうか。ではどんなルールを設ければいいのかということについて、まだ誰も答えを出しておりません。
江戸時代は大工の工賃が2倍になるまで200年かかったそうです。そこから計算すると江戸時代の経済成長率は年率0・3%程度でした。大量に生産し、大量に消費しなければ停滞してしまう現代の経済システムが本当に正しいのかという意見も出ています。
日本は家計における余剰貯蓄が100兆円ぐらいあるのではないかと言われます。貯蓄をするのは医療や福祉など将来への不安があるからです。医療、介護の充実によって将来への不安を軽減することが、この100兆円を消費に回してもらう第一の方法ではないかと思います。
年金問題は運用面での信頼低下が深刻ですが、医療、介護はもっと深刻な問題です。長寿社会になればなるほど医療費の負担も増大します。消費税はすべて年金、医癖、介護の目的税にすべきです。それは経済にとってポジティブに作用するのではないかと思います。社会保障は雇用創出や内需拡大効果が大きく内需の大きな柱になってきます。
世界的な景気後退を受け、追加経済対策の与党案を取りまとめています。日本経済再生戦略会議も経済成長戦略をまとめつつあります。主な項目は全国の高速道路の早期完成、公共施設の耐震化、太陽光発電の普及促進、中部圏に関連することでは空港のさらなる活用、港の整備などです。
09年度は経済がマイナス成長になるとされており、需給ギャップをいかにして埋めていくのかが重要となります。私は21世紀を見据えた公共投資が有力な選択肢ではないかと思います。公共事業には無駄もありましたが、必要な投資もあります。それを無税・無利子国債を使って前倒しで行えば、一部に偏っている富の移転も進むのではないでしょうか。自然環境の復元に使う方法もあります。
9月10日には(衆院議員の)任期満了が来ます。選挙の機会というのはそれほどあるわけではありません。3月末に予算と関連法が成立したら、速やかに (衆院を解散し)総選挙を行うという選択が現在の閉塞感を変えていく契機になると考えます。政治不信が高まっているので、麻生太郎首相が国民からの信任を得るためには、この時期に総選挙を実施すべきではないかと思います。
日本型の新しい経済、政治のモデルを作らない限り、今回の危機は簡単には乗り切れません。悲観する必要はありません。どんな嵐もいつかは収まります。いまこそ政治が難問に率先して対処しているという姿を、与野党を問わず国民に見せることが重要です。
Qポスト麻生に名乗りを上げますか。
A麻生さんは自分で選挙をやると思います。ご自身で戦う気は旺盛です。
Q改造はあるのでしょうか。
A与謝野(馨財務・金融・経済財政担当相)さんに役職がかぶり過ぎているので、そのあたりの手当てはされるかもしれませんが、それを契機に大改造という感じはありません。

