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スポーツ報知
平成19年11月30日(金)
与野党スペシャリストにインタビュー
国土交通省は今月13日に道路事業に10年間で68兆円を費やす中期計画素案を発表した。この案に伴い、来年度末で期限を迎える重量税、揮発油税など道路特定財源の暫定税率を10年間延長する必要性を訴えた。自動車ユーザに重くのしかかる自動車税制。見直しの論議が高まりつつある中、自民党の道路調査会長も務めた石原伸晃衆院議員(50)と民主党政調会長の直嶋正行参院議員(62)の与野党のスペシャリストに登場してもらい、今後の税制改正など見通しを語ってもらった。
自動車に関する税9種類 未来志向の税制
☆現在の自動車税制は複雑だ。
(税制導入当時は)高速道路の整備が遅れていたので、何をどれだけ作るべきか、それも短い時間で…という意識で課税していた。本来、税金は買った時、持っている時、燃料の3段階なら分かりやすいが、現在9種類になっている。ただ、税制の簡素化という流れは間違いなくある。
☆簡素化への課題は
個人的には新しいエンジンがポイントだと思う。例えば来年一回の充電で500キロ走る車が発売される。今後も従来なかった技術が実用化される。一方で税をうまく簡素化しても「自分は電池で走っているから・・・」ということになる。では水素電池に課税するのか。技術革新が早い分、いままでと違う未来志向の税制を作らないといけない。
☆自動車関係の税金は負担が大きい
税金は安いに越したことはないが、じゃあ道路はボコボコでいいの?と。現に東京でも今後10年間に掛け替えなくてはならない橋が約600もあり、約1兆5000億円の費用がかかる。一般道でも国道ですら未整備な場所もあり、豪雪地帯では道路が雪の影響で歩道が使えないといった地方の事情がある。不必要な道路計画もたくさんあるが、将来的に必要な費用は車を乗らない人から出させる訳に行かないので、ユーザーの方々にはご協力を願いたい。
☆道路財源の一般財源化が疑間視されている。
当時の小泉首相からは「電柱の地中化など道路に関係があるところで使えばいい」と言われた。特定財源の一般財源化は納税者の理解もあり、閣議決定されているが、例えば「介護保険に回してくれ」というのは厳しい。ユ一ザーの負担によって環境がよくなるが、その前提を離れると暫定税率をかける理屈も崩れてしまう。
☆国交省の暫定税率の10年間継続の方針について
これまでの道路作りは時間がかかりすぎた。私の近所であった道路拡張が完了するまで25年かかった。やはり街が発展するファクターは高速道路だと思うが、今から工事を始めて25年後の少子化の時代に「やっと道路が出来た」では役に立たない。道路作りを25年後ではなく、10年以内に行う。そのスピードが大事。暫定税率の10年間継続は意味があるが、政府・与党で今後も議論していく。
☆揮発油税などの暫定税率の引き下げには待望論もあるが。
特定財源がなくなるとその分、道路整備も遅れる。原油の高騰と道路特定財源は切り離して考えていただきたい。
☆暫定税率は来年3月で期限切れ。今の「ねじれ国会」で見通しは?
情勢は大きく変わる。予算案は衆院を通過すれば成立するが、税制改正などの予算関連法案は参院を通らないと、衆院で3分の2以上の再可決が必要になる。だから来年3月31日までに審議を終えないと自動的に暫定税率は切れる。もう一度法案を提出することは可能だが、それは政治的にできないと思う。一時的に油や車の買う値段が下がってしまい、その間に購入した方だけが「ラッキー」ということになる。民主党独自の道路政策に意見はあるが、今後は民主党とはじっくり話し合わなければいけない。
