マスコミ語録

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毎日新聞
平成19年8月14日(火)

「逆転」考 衆参ねじれ国会
石原伸晃自民党幹事長代理

好き嫌いじゃ乗り切れぬ

◇今月27日に内閣改造と自民党役員人事が予定されています。何が重要でしょうか。

◆安倍晋三首相が「仲がいいか悪いか、好きか嫌いか」という基準をどれだけ排することができるかでしょう。現内閣は肌合いの合う人を集めたし、(総裁選の)論功行賞もあったと思う。でも、今は非常事態。「いばらの道」を歩む決断をしたのだから、非情、冷徹な人事が必要です。

◇参院選の敗因をどう分析しますか。

◆年金記録漏れ間題で負けたとは思わない。政治とカネ、赤城徳彦前農相の「ばんそうこう」に代表される閣僚の誠意のない姿勢、答弁、許されない不規則発言。これらの問題で国民と目線のズレが生じ、政策論争まで持ち込めなかった。国民は「何だ、この政権は。危機管理能力がないんじゃないか」と思ったんじゃないでしょうか。

◇そのズレに選挙期間中に気付かなかったのですか。

◆(選挙中は)演説をしていてもそれなりのリアクションを感じた。ただ、なかなか目に見えないクラック(壁などの小さな亀裂)があり、ある時、それがパッと割れて水がこぼれた。そういう状態でした。

◇参院で与野党が逆転しました。秋の臨時国会をどう乗り切りますか。

◆今度は、参院がメーンステージになる。衆院(に身を置く議員)としてはさみしい思いです。衆院では、政権与党が300議席以上。参院では同じ国民が多数派と少数派を逆転させました。これが日本の2院制で何を引き起こすのか、投票した国民も政治家もわからない。これまでは与野党とも衆院の結論に立って物事を進めてきたが、参院の多数を握った野覚の責任は大きい。

◇テロ特措法の延長を巡り、小沢一郎民主党代表は反対の姿勢です。

◆小沢さんはシーファー駐日米大使を(民主党本部に)呼びつけた。自民党の竹下派会長代行時代、(総裁候補だった)宮沢喜一さん、渡辺美智雄さん、三塚博さんを呼びつけ「面接」したのと同じ。外交は社交。無礼とまで言わないが、非礼です。小沢さんらが「米国と対等」と言うのはかっこいい。だが横田にも沖縄にも米箪基地があり、まだ占領下の憲法を使っている。絶対に「対等」ではない。

◇テロ特措法審議で与党が現実に取るべき道は何ですか。

◆直近の国民の審判を国政に反映させる(野党反対による延長見送り)という選択肢もある。ただしその場合、日本は国際社会の信頼を失う。一方、首相が衆院で強引に(再議決による成立を)やると、「参院選での民意はどうしてくれるんだ」という声が必ず起きる。それでも首相が国際社会の中で日本の意思を貫くというのなら、ついていきます。

◇政治資金規正法の再改正が焦点です。どう対応しますか。

◆通常国会で行った改正では不十分という国民の声に応えることが大切です。自民党内がなかなかまとまらないのは、実務の問題があるから。現実的な運用面も考えて与野党で協議するのが望ましい。だが(再改正の行方は)小沢さん次第。自民党が了承できないような案を参院で通し、「衆院で否決するならしてみろ」という姿勢で来たら、(対抗する)修正案を出さざるを得ません。

【聞き手・渡辺創】
参院の与野党逆転と今後の政治のあり方をどう見るか。与野党の論客、キーマンに聞いた。

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