コンパス

石原のぶてる's オピニオン・羅針盤(コンパス)

●石原のぶてる's オピニオン
羅針盤(コンパス) 平成13年11月号

特集 ・ ヨーロッパ視察を終えて


イタリアにて
イタリアの現状

イタリアでは、日本の道路公団にあたる民間会社、アウトストラーデ社の代表にお会いしました。また、日本よりすすんだテレパス(料金自動収受)システムや、活気あふれるサービスエリアを見て、民営化の意味を実感しました。また4代の内閣で5年間にわたり、行政改革を担当された前行革相からお聞きしたイタリアの行政改革の7つのポイントは、まさにわが国が今行おうとしている構造改革のポイントと全く同じものでした。1990年代に改革を初め、それを着々と押し進めているイタリアに、わが国はおいていかれつつあるのです。

「民営化とは、民間の経営者の智恵を、行政に取り入れることである」
当社は以前は国の100%出資だったが、今では7000人以上の株主がいる。政府はコンセッション契約を通じ当社を含む24の道路会社をコントロールしている。料金はインフレ率を考慮して決められているが、ギリシャについで二番目に低い。またシステムの近代化を進めており、現在、テレパスシステム(自動料金収受システム・ETC)の普及率は38%に達し、5年以内に100%をめざしている。民営化とは単に民間に株を売却する事ではない。インフラ投資を再活性化し、新しい官民のパートナーシップを構築する事である。すなわち民間の経営者の智恵を行政に取り入れることである。

アウトストラーデ会長 ヴァローリ氏



「政府が、国民に公共サービスを提供する際、民間がよりよい運営をできるなら民間に任せればよい」
私たちが行ってきた改革の分野は、(1)権限の委譲・外部化、(2)中央政府の再編、(3)行政サービス改革、(4)評価重視の行政管理システム、(5)規制の単純化、(6)新しい予算制度、(7)透明で包括的な政府、(8)電子政府であり、また公務員の労使関係も民間並みにして、情報化も進めている。国営企業の民営化は進んでいるが、地方公益企業の民営化はまだまだ。独占のままでの民営化はいけない。そうすれば、政府の収入は大きくなるが、活性化、競争促進の効果がない。イタリアでは組合もそのメリットを理解して改革に協力している。政治的には、全ての政党が改革に協力している。これはイデオロギーの問題ではなく良識の問題だからだ。また、改革には世論の後押しが不可欠。

前行政改革担当大臣 バッサニーニ氏

▲ このページのトップへ戻る