石原のぶてる's オピニオン・羅針盤(コンパス)
平成11年11月号
数による政治ではなく
プロセスを尊重した政治を
バラマキ型の政策にならぬよう監視する目を

第二次小渕内閣がスタートしました。今度は自民党、自由党、さらに公明党までが加わった"三党連立政権"です。この政権は、衆議院定数の七割を超える三五〇人以上も有しています。このような巨大与党の誕生は、安定とは逆に、むしろ政治的混乱をもたらすことでしょう。
さらに私は、政策的な合意が曖昧なまま、“先に結論ありき”でこの連立政権が発足したことが気になります。つまり、連立を維持させんがために、バラまき型の発想で政策が決められてしまうのではないかということ。そうなると我が国の進むべき方向が、目先の問題だけに限定されてしまうかも知れません。そんな近視眼的な見方ばかりでは、将来の日本の姿が心配になってきます。
そうならないように、私は政治における“プロセス”を十分に尊重していく必要性を改めて感じています。プロセスを大切にせず、最初に結論を出して物事を進めていくと、必ずどこかで破綻を生じるものです。
そもそも生い立ちも基本的な政策も違う三党なのです。そんな連立政権が、これから共同でどんな政策を打ち出していこうとするのか、与党の一員として、しっかり監視していくのが、今後の私の大切な責務だと実感しています。
輝ける日本の再生のために新しい中小企業像を
さて、秋の臨時国会では、中小企業政策に取り組みます。
まず、二十六年ぶりに「中小企業基本法」を改め、経営革新に自ら取り組む中小企業、ベンチャー企業、新規創業企業などを支援します。
二番目には、資金・人材・技術・情報など中小企業に不足しがちな経営の資源を円滑に供給し、中小というハンデを克服させます。
三番目には、環境の激変に適応していただくためのセイフティネットを用意し、あわせて、「倒産法制」も整備します。
これらの実践により、新しい中小企業像を作り出す。そのため、国や地方のそれぞれの役割に応じた中小企業への支援体制を確立していきます。
また、父・石原東京都知事とも協力して、自主指向型中小企業への支援を考えています。
例えば担保がなくとも、成長が見込める企業に対しては資金が供給できる制度を作るのです。また、創業する方や経営向上を目指す中小企業への支援策として、
身近な相談窓口を設置したり、無利子融資制度などを作ります。また、相続税や贈与税を引き下げる事により、中小企業の世代交代が円滑にできる様、税制改革に取り組みます。
これまでの中小企業政策は、補助、助成という方向が中心でした。しかし、今後は中小企業の市場メカニズムを発揮させることと、その足りない部分を補うことが基本です。
現状では、中小企業を開業するより、廃業する件数のほうが高くなってしまいました。失業率も高いままです。これではいつまでたっても、日本経済の活性化は望めません。
二十一世紀、日本を再び輝ける国に再生するために、二十一世紀に対応する中小企業を育成していくことが、この臨時国会のメインテーマなのです

